「ファシリテーション」はさまざまな思考とコミュニケーションの力を総合して実践することが求められる高度な技術です。
それでも、正しい理解に基づく訓練を繰り返せば誰でもその能力を向上させることができると説いている本を読みましたよ。
今回読んだ本は、グロービス経営大学院教授の吉田素文さんが書いたこの本です。
グロービス・吉田素文『ファシリテーションの教科書』(東洋経済新報社)
ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ
東洋経済新報社
売り上げランキング: 14,036
この本では、ファシリテーションとは何かから始まり、優れたファシリテーターになるための2大要素である「仕込み」と「さばき」を伝えています。また、ファシリテーターが現場で直面する「対立」や「感情」にどのように対峙するかも伝えています。
本書は下記のような構成です。
- ファシリテーション 変革リーダーのコアスキル
- 議論の大きな骨格をつかむ
- 参加者の状況を把握する
- 「論点」を広く洗い出し、絞り、深める
- 合意形成・問題解決のステップでファシリテーションを実践する
- 発言を引き出し、理解する
- 発言を深く理解する
- 議論を方向づけ、結論づける
- 対立をマネジメントする感情に働きかける
- ファシリテーションは「合気道」
この本、とっても読みごたえのある楽しい本なので、数回にわたって気になったことや参考にしたいことをご紹介します。
今回はファシリテーションって何?です。
ファシリテーションは単なる会議進行の技法ではなく、リーダー必須スキル
人々の意欲を高め、自発的行動を促すにはこちらから指示命令するのではなく、自ら問いかけ考えさせることで「腹落ち」させることが重要。
そしてこの「腹落ち」を生み出すコミュニケーション技術がファシリテーションである。
「腹落ち」とは目的と理由を深く理解して、具体的あるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識を持てるレベルまで納得すること。
ファシリテーションをうまく行うには、事前に十分な「仕込み」と参加者の思考を適切に導く「さばき」が必要。
そしてこの2つ以外に問題解決できる思考力と人の可能性を信じる基本姿勢が不可欠。
仕込み、さばき、思考力、基本姿勢については次回以降ご紹介します。
最後までお読み頂きありがとうございます。