ふと本屋さんで目についた本。手にとってみて、何だか惹かれたので読んでみた。
本書は、岡本太郎さんと岡本敏子さんが今まで書いた本や番組の抜粋・再編集したものです。
岡本太郎さんは知ってましたけど、敏子さんのことは初めて知りました。
敏子さんは太郎さんの秘書であり、事実上の妻でありのちに養女となったそうです。
気に入ったフレーズと感じたことを書いておきます。赤字は敏子さん、青字は太郎さんの言葉です。
つらぬく
愛している。好き。何かしてあげたい。それだけでじゅうぶんじゃないの。
好きな人には何かしたい、何かしてあげたい。自然とそう思うものです。
瞬間を生きる。いまだけなのよ。
そう、いまを精一杯生きなきゃいけないと思う。でもついついサイドブレーキをかけた中途半端な生き方をしてしまうんだよなあ。
もっと自分をさらさなきゃ、なにも始まらないわよ。
そう、自分をさらさないと何も始まらない。着飾っていては始まらない。
それはわかるんだけど、本当の自分をさらすことができる相手と出会えるかってとても大切。
出会いがないという人は、出会ったことに気づいていないか、
自分に都合のいい恋をしたいと、思っているだけなんじゃないかしら。
出会っていても、それに気づかないことも多いと思う。
それに出会ってから時間がたって、ふとした瞬間始まることもあるんじゃないかな。
男の人が転んじゃったり、失敗したらね、一緒に泣いてあげてもいいし、しょうがないなあと思ってもいい。
大切なことは、やりたそうなときにけしかけてあげること。
「ああ、それはいいわね。ああ、すごい!」って、言ってあげれば男の人はどれほど元気になりますか。
男の子が元気になったら、女の子はもっと楽しくなるのよ。
こうやって寄り添ってくれると、男はとてもしあわせだと思う。
はぐくむ
男と女は一緒に成長するの。男に惚れることによって、女もふくらむ。
男はまた、女に応えようと、もっといい男になる。
お互いが影響を与え合える。与えるだけ、受け取るだけの一方通行ではないことはとても素敵だな。
女は男によって磨かれる、と同じように男は女に影響される。
依存するのではなく、個々が自立して共存していくってのがいいのかな。
けしかけて、もっともっと男の子を男の子にするの。
うんうん、もっとけしかけてほしい(笑)
「ああ、それは素敵ね。やれば。私は見ている。あなたがやるのを、見たいわ。」と言って、にこっとしてほしい。
それによって、男は雄々しく、健やかになるのよ。
「にこっと」ってのがいいよね。いつもそうやって見守っていてほしいと思う。
戦っている男、あるいは戦争に出て行こうとしている男こそ、最高に色っぽいのだ。
好きな女性が、他の男と結婚しようが、こちらが他の女性と結婚しようがそれはそれだ。
ほんとうの出会いは、約束ごとじゃない。恋愛というものさえ超えたものなんだ。
「出会い」はこちらの状態とは関係なく、突然やってくるもんなんだよ。そのときどうするか?
ひきあう
「お前さんが気に入ったから、ほかの女に見向きもしない」なんて言ってほしくない。
「男」であってほしい。
これは「オス」であってほしいということか。もちろん僕もいつまでもオスでいたいと思っている。
オスを捨てて、くたびれたくはない。
「恋なんて若気の至りだ」とか「いまさら、そんな」とか。なぜ?
八十や九十になって、若気の至りをやってはいけないの?
恋に年齢は関係ない。恋をして浮かれてる90才ってよくないですか?いくつになっても恋はしたいものだ。
男の色気は年齢には関係ないのよ。
40を超えてわかってきた。確かに男性から見てカッコイイと思う男性に年齢は関係ない。
自分もそうありたいと思う。
男の人は、何といっても色っぽくなければならない。これが魅力の前提条件。
魅力の前提条件、色っぽさ。色っぽさって何ですか?
セクシーじゃない男なんて、しょうがないわよ。
たしかにセクシーな男性でありたいと思う。でも、セクシーな男性ってどんな男性だろう?
男は力がなければいけない。私はなにも威張っていろとか、暴力的であれと言っているのではない。
静かで、ふだんはおとなしくても、存在感がある、という男には女は弱い。
静かな中の存在感、自分では気づけないよね。
かさなる
どんなに多くの女性にチヤホヤされようと、ほんとうに大切なことは、女性と溶けあうことができるかどうかなんだ。
たくさんの女性にチヤホヤされれば浮かれちゃうよね。でも、たったひとりの女性と溶けあえたらそんなのどうでも良くなるんじゃないかな。
ぶつかる
眼と眼を見あわす。ほんとうに真正面から相手を見なければダメ。
眼と眼を見合わすと言葉を失う。ときに言葉はいらないと思う。
弱くたっていい。そういう自分のまま、貫きとおすんだ、と覚悟を決めるのよ。
弱い自分を見せたら幻滅されるんじゃないか、そんなことを考えちゃう。
でも、本当はその弱さを自分が認めて、相手にさらして、受け入れられたときに、本当の絆が生まれるような気がする。
女性が、男の人の話に心から耳を傾けること。「うわあ、素敵。それで?」と
眼を輝かして夢を聞いてあげること。それだけでいい。
大好きな人に話を聞いてもらえる。これだけでもテンション上がるのに、素敵とか言われたら舞い上がっちゃうよ。
でも、これで男は勝手に走っていくと思う。
こういうことは人に話すことはないからこんな機会に残しておきます。
ちょっと恥ずかしいけどね。